システムは、できる限り「内製化」すべきである
当社の基本的な立場は明確です。システムは、可能な限り内製化すべきだと考えています。理由はシンプルで、もっともトータルコストを抑えられる手段だからです。 内製化の土台となるGoogle WorkspaceやSalesforceといった優れたプラットフォーム上で、内製化することが現実的な選択肢となります。
結論: 機能ごとにSaaSを契約する、ゼロからのフルスクラッチ開発と比べて、既存プラットフォーム(Google Workspace・Salesforceなど)の上に開発する「内製化」が、トータルコストにおいて最も有利になりやすい選択肢です。認証・インフラ・セキュリティ管理もプラットフォーム側に任せられるため、自社で開発・保守すべき範囲を最小限に絞り込めます。
システム利用の3つの手段
| SaaSの複数利用 | フルスクラッチ開発 | 既存プラットフォーム上でのシステム内製化 | |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 機能ごとにSaaSを契約する。利用料には自社で使わない汎用機能の開発・保守費も実質含まれる | 各社の要件に合わせてゼロからシステムを開発する | Google WorkspaceやSalesforceなど、認証・インフラ・基本アプリを提供する基盤の上でカスタマイズ開発をする |
| コスト | 初期コストはほとんど発生しないが、利用SaaSが増えると継続コストが膨張的に上がる | 初期コストが大きくなりがち。保守を外部に依頼すると継続コストも上がる | 自社で開発すれば、初期コストは不要。外部に依頼する場合も一時的コストに。既存プラットフォームの保守機能が充実しているため、保守コストは低い |
| セキュリティ・管理 | SaaSごとのセキュリティに依存。アカウント管理がSaaSごとになり煩雑。 | 自社の責任において、セキュリティ・管理を対応する必要がある。 | 大手プラットフォームのセキュリティ・管理機能が利用可能。 |
| 内製化との相性 | そもそも不可 | 継続的な機能開発を行う場合、自社内に専門的な技術者を抱える必要がある | ノーコード・ローコードで開発・運用できるため、専門的な技術者でなくても、機能開発可能。 |
※ 上記は一般的な傾向・印象を整理したものであり、個社の状況によるところがあります。
なぜ、システム内製化は低コストなのか
基本的に、どんなシステムもサーバーというインフラの上で動作します。SaaSも、フルスクラッチ開発も、既存プラットフォーム上でのカスタマイズも、技術的な土台という意味では基本的に同じです。
違いは、どこまでを、誰が開発しているかという点にあります。SaaSの場合は、Google・Amazonに代表されるようなクラウドサーバー上で、SaaS企業がシステム・アプリケーションをゼロから作成します。一方、プラットフォーム上でのカスタマイズは、すでにあるシステム・アプリケーションをカスタマイズする形になるため、ゼロから作成するわけではありません。この時点で、コスト面での優位性が生まれます。
また、SaaS企業のように汎用的なシステム・アプリケーションを開発して多くの顧客に提供する場合、顧客側から見れば、自社が使っていない汎用機能の開発コストまで負担していることになります(プランによって工夫されている場合もあるため、一概には言えません)。一方、内製化であれば、自社に必要な機能だけを開発するため、開発コストを抑えられるだけでなく、開発スピードも圧倒的に速くなります。
コストのモデルケース(試算例)
| SaaSの複数契約を継続 | フルスクラッチで新規開発・保守委託 | GoogleWorkspace上で内製化 | |
|---|---|---|---|
| 3年間の想定コスト(目安) | 約900万円 | 約1,220万円 (初期費用の仮定を含む) | 約288万円 ※SaaS比で約68%削減 (Google Workspaceで月額1,600円/人の契約想定) |
モデルケースの前提: 従業員数50名、SaaS契約数5、1SaaSあたり月額1,000円/人、フルスクラッチの年間保守費240万円(初期開発費は目安として500万円と仮定)。
※ 上記はあくまで一般的な相場感に基づくモデルケースであり、確定的な数値ではありません。